2015年 10月 15日
マロングラッセ備忘録
イタリアのボローニャにAttiというお店があって、
生パスタ、お惣菜、お菓子などなどが置いてあってね、
今からの季節だったらパネットーネなんだろうけど、
この季節ね、絶対絶対外せないものがあります。
マロングラッセ。
ボローニャに行くことがあったらぜひぜひのぞいてみてください。
Attiのマロングラッセは大好物で、
Attiのようにおいしいのをいつか自分で作ってみたいと思ってた「いつか」、
今年挑戦しました。
聞いてはいたけどこんなに手がかかるなんて。
ここからはうっとうしいほどに長文、写真多め、
自己陶酔で自己満足なので、さーっと流してください・・・。
マロングラッセはね、栗選びから気合いを入れないとだめらしいの。
大きくて、艶があって、しっかりと重さがあって。
お教室の生徒さまから教えていただいた、大きな栗があるというお店で手に入れたもの。
やっぱり中には小さい栗もあって、それは渋皮煮に格下げ。
ここで選ばれた栗たち。ミュズレと比べるとこんな大きさ。
これを一日か二日間お水に浸すの。
熱湯に浸すとか短時間ボイルするとかいろいろ試したけど、
お水に浸す方法がわたしは一番やりやすいかなぁ。
鬼皮を剥く。これは渋皮煮と一緒。
渋皮だけになった栗たち。
10日前のわたしに言ってあげたいわ。
「今なら渋皮煮に変えられるわよ」
カレースプーン山盛り3杯くらいの小麦粉を水に溶かしたものに一晩漬けるの。
小麦粉は渋皮をふやかして、あくを取るんですって。
渋皮は一度では取れないから、少し取っては小麦粉液に浸して、を繰り返して、
金串(オリーブいただくときに刺す、楊枝みたいなの)でこすりながら、
それはそれは地道に、地味に、
丸二日かけて完全に渋皮が取れたらこんな黄色い栗が見えてくるよ。
本場イタリアやフランスの栗は大きいし、
渋皮も日本の和栗よりは簡単に取れるらしいんだけど、
どうやってるのかしらと思ってマロングラッセのレシピの動画を探してみたら、
「今日はすばらしい栗が手に入ったよ」
男前シェフが見せた栗はすでに渋皮まで剥いてあるものだった。
やる気も失せる。
渋皮まで取って火入れするから崩れてしまう。
それを防ぐためにガーゼで包みます。
ここまでやったらもう8割できたようなもの。
ひらひらの部分は切って、お鍋にきっちり並べます。
まず栗を柔らかくするために火入れするんだけど、
30分煮たら一度茹でこぼすの。
そのあとお水を換えて1時間30分、か、それ以上、
弱火で決して沸騰させずに、要は栗が柔らかくなるまで煮ます。
あくも出るから取りながら。
火入れが済んだら犠牲の一個を取り出して確認して、柔らかくなってたらOK。
渋みも全然なかった。
ひたひたにしたときのお水を計量して、同じ重さのグラニュー糖を加えてシロップを作る。
お水は700mlだったから700gのグラニュー糖を溶かすんだけど、
ここでおののいてはだめ。
これからもっと糖度を上げてくんだから。
沸騰しないまで温度を上げてグラニュー糖を溶かして、作業ひとまず終了。
栗が乾かないようにクッキングペーパーで落とし蓋をして、
完全に冷えたら蓋をしておきます。
次の日からは一日目の1/10のグラニュー糖を毎日加えていくの。
一日目700gだったから二日目からは70gのグラニュー糖を入れて、
火を入れて溶かして、
栗が乾かないように落とし蓋をして、完全に冷えたら蓋をしておく。
ここからは同じような画なので割愛。
結局グラニュー糖は
1日目 700g
2日目 70g
3日目 70g
4日目 70g
5日目 70g
6日目 70g、ラム酒35mlも加えます。
7日目 70g
8日目 70g、冷めたあとグラニュー糖が結晶になってるのが少し見えた。
9日目 70g加えて、きっと明日にはもっと結晶ができてるかもと思いながら一晩置く。
10日目、落とし蓋にもグラニュー糖の結晶が付いて重くなって、
お鍋の周りにも、ガーゼのとこにもしゃりしゃり結晶がついてる。
やっと、やっと仕上げに入ります。
ラム酒35mlを加えて、沸騰直前までゆっくり火を入れるの。
熱いうちに取り出して、ガーゼを取るんだけど、
やけどしないように清潔なゴム手袋とハサミを使って、
オイルを塗った網に置いて、栗の熱さで乾燥させる。
やっぱり壊れてしまうものもある。
27個仕込んで、きれいにできたのは23個、成功率85%。
栗を買ったのが10/1、できあがったのが10/14だから、
二週間かかるのよ、マロングラッセって。
いろいろなレシピがあるようだけど、時間がかかるのはどれも同じ。
渋皮煮は鬼皮剥くだけだし、火入れも一日、冷まして次の日もう一度火入れで終わるけど、
マロングラッセは二週間。
じゃあたくさん作ればいいじゃん、と思うけど渋皮取りの苦労を思うとこの数が限度だわー。
毎日毎日糖度を上げたシロップはお菓子やお料理に使えます。
はちみつ並みの甘さ。
来月レッスンのドルチェ、カルテッラーテにも添えてみるつもり。
Attiのマロングラッセって確か一個2ユーロだったような。
とにかく高かったから一個か二個、ご褒美で買ってた。
マロングラッセって高くていいの。
だって作るの大変ですもの。
今回はいろいろなサイトを参考に作ってみたけど、
自分ではこうしたほうがいいかもって思うとこがけっこうあって、
次作るときは・・・、って、どゆこと?
なんか怖い、今年のうちにもう一回作りたくなってる。
自分のレシピ作りたいし。
せっかくだから丹波栗とか、そういうのでやってみたい。
まだ手に入るのかしら。
どなたか作ってみませんか?
一緒にこの苦労を、そして完成した喜びを分かち合いましょうよ。
「僕、マロングラッセ食べるのたぶん初めてだから、これ正解なのかどうかわからない」
大正解よ!
↑こちらに、10月、11月のお料理教室の日程、メニューをアップしてございます。
Instagramでイタリア語。
生パスタ、お惣菜、お菓子などなどが置いてあってね、
今からの季節だったらパネットーネなんだろうけど、
この季節ね、絶対絶対外せないものがあります。
マロングラッセ。
ボローニャに行くことがあったらぜひぜひのぞいてみてください。
Attiのマロングラッセは大好物で、
Attiのようにおいしいのをいつか自分で作ってみたいと思ってた「いつか」、
今年挑戦しました。
聞いてはいたけどこんなに手がかかるなんて。
ここからはうっとうしいほどに長文、写真多め、
自己陶酔で自己満足なので、さーっと流してください・・・。
マロングラッセはね、栗選びから気合いを入れないとだめらしいの。
大きくて、艶があって、しっかりと重さがあって。
お教室の生徒さまから教えていただいた、大きな栗があるというお店で手に入れたもの。
やっぱり中には小さい栗もあって、それは渋皮煮に格下げ。
ここで選ばれた栗たち。ミュズレと比べるとこんな大きさ。
これを一日か二日間お水に浸すの。
熱湯に浸すとか短時間ボイルするとかいろいろ試したけど、
お水に浸す方法がわたしは一番やりやすいかなぁ。
鬼皮を剥く。これは渋皮煮と一緒。
渋皮だけになった栗たち。
10日前のわたしに言ってあげたいわ。
「今なら渋皮煮に変えられるわよ」
カレースプーン山盛り3杯くらいの小麦粉を水に溶かしたものに一晩漬けるの。
小麦粉は渋皮をふやかして、あくを取るんですって。
渋皮は一度では取れないから、少し取っては小麦粉液に浸して、を繰り返して、
金串(オリーブいただくときに刺す、楊枝みたいなの)でこすりながら、
それはそれは地道に、地味に、
丸二日かけて完全に渋皮が取れたらこんな黄色い栗が見えてくるよ。
本場イタリアやフランスの栗は大きいし、
渋皮も日本の和栗よりは簡単に取れるらしいんだけど、
どうやってるのかしらと思ってマロングラッセのレシピの動画を探してみたら、
「今日はすばらしい栗が手に入ったよ」
男前シェフが見せた栗はすでに渋皮まで剥いてあるものだった。
やる気も失せる。
渋皮まで取って火入れするから崩れてしまう。
それを防ぐためにガーゼで包みます。
ここまでやったらもう8割できたようなもの。
ひらひらの部分は切って、お鍋にきっちり並べます。
まず栗を柔らかくするために火入れするんだけど、
30分煮たら一度茹でこぼすの。
そのあとお水を換えて1時間30分、か、それ以上、
弱火で決して沸騰させずに、要は栗が柔らかくなるまで煮ます。
あくも出るから取りながら。
火入れが済んだら犠牲の一個を取り出して確認して、柔らかくなってたらOK。
渋みも全然なかった。
ひたひたにしたときのお水を計量して、同じ重さのグラニュー糖を加えてシロップを作る。
お水は700mlだったから700gのグラニュー糖を溶かすんだけど、
ここでおののいてはだめ。
これからもっと糖度を上げてくんだから。
沸騰しないまで温度を上げてグラニュー糖を溶かして、作業ひとまず終了。
栗が乾かないようにクッキングペーパーで落とし蓋をして、
完全に冷えたら蓋をしておきます。
次の日からは一日目の1/10のグラニュー糖を毎日加えていくの。
一日目700gだったから二日目からは70gのグラニュー糖を入れて、
火を入れて溶かして、
栗が乾かないように落とし蓋をして、完全に冷えたら蓋をしておく。
ここからは同じような画なので割愛。
結局グラニュー糖は
1日目 700g
2日目 70g
3日目 70g
4日目 70g
5日目 70g
6日目 70g、ラム酒35mlも加えます。
7日目 70g
8日目 70g、冷めたあとグラニュー糖が結晶になってるのが少し見えた。
9日目 70g加えて、きっと明日にはもっと結晶ができてるかもと思いながら一晩置く。
10日目、落とし蓋にもグラニュー糖の結晶が付いて重くなって、
お鍋の周りにも、ガーゼのとこにもしゃりしゃり結晶がついてる。
やっと、やっと仕上げに入ります。
ラム酒35mlを加えて、沸騰直前までゆっくり火を入れるの。
熱いうちに取り出して、ガーゼを取るんだけど、
やけどしないように清潔なゴム手袋とハサミを使って、
オイルを塗った網に置いて、栗の熱さで乾燥させる。
やっぱり壊れてしまうものもある。
27個仕込んで、きれいにできたのは23個、成功率85%。
栗を買ったのが10/1、できあがったのが10/14だから、
二週間かかるのよ、マロングラッセって。
いろいろなレシピがあるようだけど、時間がかかるのはどれも同じ。
渋皮煮は鬼皮剥くだけだし、火入れも一日、冷まして次の日もう一度火入れで終わるけど、
マロングラッセは二週間。
じゃあたくさん作ればいいじゃん、と思うけど渋皮取りの苦労を思うとこの数が限度だわー。
毎日毎日糖度を上げたシロップはお菓子やお料理に使えます。
はちみつ並みの甘さ。
来月レッスンのドルチェ、カルテッラーテにも添えてみるつもり。
Attiのマロングラッセって確か一個2ユーロだったような。
とにかく高かったから一個か二個、ご褒美で買ってた。
マロングラッセって高くていいの。
だって作るの大変ですもの。
今回はいろいろなサイトを参考に作ってみたけど、
自分ではこうしたほうがいいかもって思うとこがけっこうあって、
次作るときは・・・、って、どゆこと?
なんか怖い、今年のうちにもう一回作りたくなってる。
自分のレシピ作りたいし。
せっかくだから丹波栗とか、そういうのでやってみたい。
まだ手に入るのかしら。
どなたか作ってみませんか?
一緒にこの苦労を、そして完成した喜びを分かち合いましょうよ。
「僕、マロングラッセ食べるのたぶん初めてだから、これ正解なのかどうかわからない」
大正解よ!
↑こちらに、10月、11月のお料理教室の日程、メニューをアップしてございます。
Instagramでイタリア語。
by ciaomidori
| 2015-10-15 20:27
| お菓子・スイーツ
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